コア技術を明確にして部門間連携を!(CPEコラム11)

CPEコラムその11

生産技術部門に求められる役割は、いまや広範にわたり、かつ高度化しています。

お客様の要求品質で的確につくり、グローバル同時生産を可能にする、他社の真似できない独創的なものづくりに対応していかなければなりません。

こうした多様な要求を満たすために、生産技術者には2つの要件が求められています。

生産技術者に求められる2つの要件

1.コア技術の磨き上げ

まずは自社の技術を明確化し、その中からコア技術を認識し、今後どのような技術開発テーマが必要になるかを明らかにします。

それを踏まえ、技術ロードマップをつくることが有効な手段です。
技術ロードマップは将来の市場動向を見据えて、付加価値の高い製品をつくりだすための将来像を描いた地図のことです。

これを基に、生産技術開発を行って、将来のあるべき姿をアプローチしていってみてはいかがでしょうか。

2.開発との連携強化

コンカレントエンジニアリング(CE)が当たり前のようになりましたが、源流段階で関連部門が集まればCEがうまく展開できるかというと、そういうわけではありません。

関係部門が集まって課題出しの検討をしている場面で、設計者が企画構想を説明した途端、「製品のスペックは?」「構造は?」「図面はあるのか?」などと矢継ぎ早に質問されることがあります。

そもそも企画構想とは、大まかで粗いものです。
それに対して他部門がこのような質問をしていたのではCEは成立しません。

この企画構想段階において関連部門が先進的な知恵を出し合うことによって、はじめてCEが成立するのです。

ありたい姿を描くことの重要性

なぜCEがうまく機能しないのでしょうか。

それは協働のために集まった生産技術部門や調達部門のメンバーが、自分たちの業務の将来構想を描いていないことに問題があります。

将来の生産拠点戦略や、新たな工法、設備の採用方針、生産方式に対する方針等を持っていないために、企画構想段階で開発設計に対して提案ができないからです。
自部門の展望をもとに、ものづくりのプロセスにおいて全体最適な視点で開発設計の修正を求めることが重要になります。

有効なCEを展開するために、生産技術部門として中長期視点での「想い」、すなわち生産技術戦略や先行生産技術の開発計画が必要となっているのです。


‎コラムのページに戻る

‎←「第10回コラム 品質管理上で起こりうる問題点とその解決策は?」

‎「第12回コラム 「安全第一」は生産性を向上させるキーワード」→

生産技術者マネジメントガイド 詳しくはこちら
CPF 第一線監督者マネジメント資格 CPP 購買・調達資格公式サイト ものづくりポータルサイト ものづくりのためのJMAオンラインセミナー JMA GENBA Management Conference & Award 第一線監督者の集い GOOD FACTORY賞 受賞記念講演会 JMI生産・開発マネジメントコース ものづくり総合大会 生産革新プロフェッショナルコース ものづくり人材育成ソリューション JMA海外体験型研修プログラムJ-EXCEED
ページトップへ戻る